代表挨拶


今年度より代表を務めさせていただく、MIS第12期の松本欧介と申します。

特定非営利活動法人MISは、おかげさまで設立12年を迎えました。創設者が掲げた理念——「グローバルな課題を、多国間のパートナーとの協働を通じて解決する次世代リーダーの育成・輩出」は、コロナ禍での渡航困難な時期を乗り越えて、現役の学生メンバーにも受け継がれています。

この理念には、学生として行動の範囲が限られている中でも、東南アジアの現地課題に対して、提携する若者たちと協力し、長期的な視点で取り組む姿勢が込められていると理解しております。理想と学生にとって現実的な実行可能性の重なる部分に、MISとして果たすべき役割を見出していく姿勢が、この理念に表れています。

こうした理念のもと、MISは世代を超えて、日本と東南アジア各国においてさまざまなプロジェクトを展開してまいりました。コロナ禍では現地渡航が困難となり、8つあったチームが一時はタイ・ミャンマー国境地域チームの1つにまで縮小しましたが、その後チーム数を再び増やし、活動を再構築してきました。昨年度は、同地域チームがミャンマー難民の子どもたちに化学実験を通じた体験型教育を実施したほか、日本と東南アジアの高校生を対象にした国際会議「日ASEANユースサミット(JAYS2025)」を、外務省とASEAN事務局の後援のもとジャカルタで初開催するなど、MISの活動が新たな発展を遂げた一年となりました。

現在のMISの活動は、「国際会議の運営」と「現地の社会課題解決」の2本柱で構成されています。今年度は、これまで継続して実施している日ASEAN学生会議に加え、昨年度立ち上げた日ASEANユースサミットの実施に引き続き力を注ぐとともに、現地との連携を強化し、より実効的なプロジェクトを展開できる基盤づくりにも取り組んでまいります。これらの活動を通じて、日本と東南アジアの若者がともに成長し、「多国間で協働できる次世代リーダーの育成」につなげていければと考えております。

ご支援・ご協力を賜っております皆様におかれましては、日頃より格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。MISの活動がここまで発展を遂げることができましたのも、ひとえに皆様の温かいご支援の賜物と深く感謝しております。今後とも弊団体の理念にご共感賜り、変わらぬご支援・ご協力をいただけますと幸いです。

2025年7月
特定非営利活動法人MIS
代表理事 松本欧介