2024夏渡航報告③(JAYS実行委員会)

JAYSプロジェクト2025 in Jakartaとは?

 昨年MIS内で日ASEAN友好50周年記念事業として立ち上げた、「日ASEANユースサミット(JAYS)」事業というプロジェクトです。本プロジェクトはASEAN各国と日本出身の高校生を集めてASEAN各国で会議を開くという事業になっています。昨年度はASEAN各国に拠点をもつ社会人NGOであるAYO(ASEAN Youth Organization)の協力のもと、本会議のオンライン開催が実現しました。今年度は、万博記念基金財団の助成事業に採択され、助成金210万円をいただき、2月にジャカルタでの第一回会議の対面開催を予定しています。

今回の夏渡航では、JAYS2025の現地調整としてジャカルタに渡航しましたので、訪問先を下にまとめてみました!ぜひご覧ください!

【株式会社OCグローバル】

 オリエンタルコンサルタンツグローバル(OCG)の南條大介様にお話を伺いました。日本の技術を用いた、「ジャカルタ都市高速鉄道計画」(通称MRTJ)の開発過程について詳しく教えていただき、その後MIS側から質問をさせて頂くことで理解を深めました。最後に、今後のJAYSとの協力の可能性を協議でき、非常に有意義な時間となりました。

【JICAインドネシア事務所】

 MRTJプロジェクトに携わった、JICAインドネシア事務所を訪問させていただきました。はじめに現場事務所の方からMRTJプロジェクトについての紹介をしていただき、その後MIS側から質問をさせていただきました。質疑応答の時間を通して、日本企業がインドネシアで開発を行う際の関わり方などを学びました。最後に、JAYSの視察プログラム等での協力の可能性について模索でき、会議の方向性が大きく前進しました。

【株式会社清水建設】

 インドネシア初の地下鉄事業である「ジャカルタ都市高速鉄道計画」(通称MRTJ)の一部工事を担当した清水建設を訪問しました。今回の訪問では、実際の工事現場や具体的な工法についてお話を伺い、さらにJAYSでの視察先としての協力を依頼しました。視察先としての協力に対して前向きな反応が得られたことに加え、MRTJプロジェクトやジャカルタの都市交通に対する理解もより一層深まり、非常に有意義な時間となりました。

【国際機関ERIA】

 ERIAはASEAN諸国が抱える課題について、専門家による具体的な政策提言を行う政府機関。今回の渡航では、日ASEANユースサミットにおいて後援名義の取得や講演者の紹介の可能性について打診しました。ERIAの研究の特性上直接的な関係成立には至りませんでしたが、ユースサミットの事業には関心を示していただき、提携先候補や今後の動きについて親身になって相談に応じていただき、非常に有意義な訪問となりました。

【AYO(ASEAN Youth Organization)】

 AYOは、ASEANの社会人が運営するASEANの若者の社会貢献の手助けを目的としたNGO。AYOの本部がジャカルタに設置されていることもあり、今回の渡航では現状の確認とこれからの両団体の動きについて協議を行いました。会議への協力的な姿勢に加え、水上マーケットをイメージしたインドネシア料理のレストランや地元の人から長年愛されているカフェへ連れて行っていただくなど、これ以上ないおもてなしをしていただきました。ユースサミット開催に向けて、パートナーシップの強固さを確認することができ、大きな前進となりました。

【インドネシア保健省】

 インドネシア保健省(Kementerian Kesehatan Republik Indonesia)下で医療のデジタル化を担当するDigital Transformation Office(DTO)を訪問しました。インドネシアではコロナ禍を機に急速にヘルスケア面のデジタル化が進み、医療情報の保存や予防接種履歴の確認や予約ができるSATUSHAT Mobile というモバイルアプリは9000万人以上の利用者をもつまでに普及したそうです。日ASEANユースサミットでの基調講演への協力も快く引き受けていただき、今後JAYSとの協力が予想されます。最後にまるでシリコンバレーの企業のようなオフィス内を軽くツアーすることができた。子育て支援などが充実しているため女性の社員が多いことが印象的だった。

【Rujak center】

 Rujak Center for Urban Studies (RCUS)は持続可能な都市、地域を構築するために提案、実践を行う組織である。今回の訪問では、スラムの立ち退きを受けた人々を住民として建てられた集合住宅であるKampung Akuariumを訪れた。売店など経済活動を行う施設もあり、既存のコミュニティが残存して、それ自体によって運営されているのが特徴だという。ジャカルタの都市問題についての理解が深まり、今後、会議を準備していくにあたり有意義な経験となった。

【インドネシア政府】

 インドネシア大臣府(Kemenko PMK) は、インドネシアの人材開発と文化を包括的に担当する省庁。今回の渡航では、日ASEANユースサミットにおいて後援名義の取得や講演者の紹介の可能性について打診した。非常に前向きな反応を得られ、インドネシア政府の後援が確実となった。一年間の準備が報われた心地がし、大変喜ばしい交渉結果となった。政府公認の事業となった以上、それに見合った会議となるように開催まで準備を進めていきたい。

今後に向けて

外務省ASEAN日本政府代表部を始め、数々の関係各所に訪問できて大変有意義な夏渡航にすることができました。特に13期のみんなにとっては、非常に貴重な経験になったと同時に、JAYS実行委員会の活動へのモチベーションも上がったかと思います。無事に外務省ASEAN日本政府代表部の後援をいただいたり、JAYSの分科会テーマ関連の施設を訪問したりして、メンバー全員のJAYSの解像度が非常に高くなりました。今後は、JAYS内の分科会準備と後援名義、資金調達などの渉外の2つを活動軸にして、今年度2月のJAYS第一回開催に向けて、JAYS実行委員会一同頑張っていきたいと思います。


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