代表挨拶

団体名であるMISとはMultilateral Interaction with Studentsの略です。Multilateral interaction というのは聞き慣れない言葉だと思います。直訳すれば、「多国間の相互作用」ですが、私は「地域社会の変革を目指した議論や行動を通じて、多国籍の学生たちが互いに刺激しあって成長すること。」が学生である私たちが目指すべきMultilateral interactionだと考えています。
そして、私たちMISは議論や視察から社会問題を発見し、それを解決するプロジェクトの企画実行を通じて、私たち自身や関わった人々が次世代リーダーへと成長することを目指しています。「次世代リーダー像」は人それぞれだと思いますが、その中で私たちが1つの軸においているのは「課題解決能力」です。自分の目で見て問題を発見し、その問題を分析する。たくさんのプロジェクトアイデアの中で、最も社会にインパクトを残すもの、自分たちがワクワクするものを模索し、実現させる。そして反省を踏まえてまた新たな課題解決プロジェクトへと進んでいく…そんな力を持つ人を目指すべき次世代リーダーと考えています。これは私の考えとなりますが、このような次世代リーダーとなるために、必要な意識が2つあると思います。1つ目は方向性の異なる多様な意見に対して開いた心を持つことです。メンバー間だけでなく、多国籍な学生と議論する場面では、考え方の違いや斬新なアイデアに触れることが多くあります。しかし、それを否定的に捉えず、開いた心で一つ一つ丁寧に検討することが大事であるとプロジェクトを通して学びました。そして2つ目は、自分自身が成し遂げようと思うことです。自分自身が達成するという強い意志を持たなければ、プロジェクトを満足する形で実現させることはできません。私は活動を通して学んだこの二つの意識を、これから社会を生きる上でも、大切にしていこうと考えています。
MISは創立から9年、団体はまだまだ未熟で成長していく段階にあります。これまで暖かく見守り、ご協力してくださった提携団体、先生方、協賛企業の皆様に深く感謝申し上げます。本当にありがとうございます。そしてNPO法人MISの今後の成長を、これからも支えてくださいますよう、よろしくお願い致します。

2020年7月30日
共同代表
 東京大学文学部3年 小池恵理菜
 東京大学工学部3年 古田悟

顧問挨拶

NPO法人Multilateral Interaction with Students (MIS)は、2011年に東京大学の学部生が中心となって創設された社会活動サークルで、その後2013年に特定非営利活動法人(NPO)になり、現在に至っております。若者が国境を越えてつながりながら、グローバルな社会において政治・教育・経済・環境などの領域に分散する様々な問題を取り上げ、議論をし、解決のための行動を起こす活動を展開しております。
 MISの理念は“Seed the future, lead the world”です。この言葉には、若者同士で活動をしながら種をまき、やがては成長して世界貢献ができる人材に自らが育とうとする彼ら/彼女らの熱い志が込められております。MISは言葉だけではなく行動も伴う形で、その理念に基づき、様々な活動を続けてきました。そして次世代のリーダーを目指す人材を送り出しております。
 MISの活動の特徴は、素朴ながらも考え抜かれた活動方法にも見出すことができます。すなわち①問題発見 ②議論 ③実行 ④反省 のサイクルです。この簡単明瞭なサイクルならば、国境を越えて、少し言葉や文化が異なっても、すぐに理解を深め、MIS固有のコア・コンピタンスを形成できるのだと思います。組織としては、運営・渉外そして人財育成などを担う【ファシリテーション部門】と、具体的な活動展開を担う【ネットワーク部門】が国内および各国で展開するプロジェクトを統括する体制を整えております。活動範囲は、当初のカンボジアから、今ではミャンマー、マレーシア、インド、インドネシア、ベトナム、フィリピンなどにも展開しており、また取り組む問題についても、上記の領域から発展させ、新たに障がい者、防災といったテーマにも取り組んでおります。
 最近では2017年8月に、東南アジア諸国の学生会議を開催すべく「途上国の学生と社会問題を調査・議論する会議」プロジェクトを実施しました。これは、マレーシアにて1週間ベトナム、インドネシア、フィリピンの学生を招致し、日本を含めた計5カ国の視点から取り組むワークショップでした。交通費や運営費を賄うために、クラウドファンディングを試み、32人の方々から総額32万3000円を獲得して充実した活動を展開しております。まさに、2011年から地道に積み上げてきた活動が、世間でも認められるようになった証であると理解しております。
 また現在、各方面の有識者・関連団体及び省庁とご相談しながら、日ASEAN学生会議を企画しております。本企画は、日本と ASEAN 諸国の学生が2週間にわたって共同生活を送り、様々な議論とフィールドワークを行うもので2019年夏実施の見込みです。当初、単なる学生交流サークルで終わりたくないと試行錯誤を続けていた学生たちの理想の活動が徐々に開花してきており、今後ますます展開が楽しみになってきております。これも学生たちを温かく見守る周囲の皆様の理解があってのことと思います。今後とも応援の程、よろしくお願いいたします。

2018年2月25日
東京大学大学院 総合文化研究科
関谷 雄一