タイ・ミャンマー国境チームは、ミャンマーからタイへ避難してくる若者に焦点を当て、そのような若者たちの進学、就職といった将来の選択の幅を広げることを目標に夏渡航を敢行いたしました。
訪問先
New Blood School
New Blood Schoolは、ミャンマーからの移民、難民に向けて、英語教育などの国際教育プログラム、タイ語教育、コンピュータ教育など、人々の社会進出に際して必要となるスキルを提供する教育機関です。
今回の渡航では、文房具などの物資支援と「日本文化プロジェクト」、「将来の夢プロジェクト」を実施いたしました。
「日本文化プロジェクト」では、現地の子供たちに外国へ目を向けてもらうこと、午後の活動に向けたアイスブレイクとすることを目的に、こまや折り紙など日本の伝統的な遊びを行いました。子供たちとMISメンバーの親睦が深まる良い機会となりました!
「将来の夢プロジェクト」では、子供たちに将来なりたい人物像や願いなど記載した夢マップを作成していただきました。また、その後夢マップ発表会も行いました。子供たちに将来に関してじっくり考えてもらい、夢マップ発表会を通してお互いに褒めあったことで、子供たちが将来に対して前向きに考えるきっかけを作ることができました!
シーカー・アジア財団
シャンティ国際ボランティア会が設立したタイの現地法人であり、タイに住む子供たちを対象に奨学金事業、保育園事業、学生寮事業などの多岐にわたる教育支援活動を行っています。さらにクロントイスラムに住む女性たちへの職業支援なども行っており、クロントイスラム発のライフスタイルブランド「FEEMUE」を展開しています。
今回は、シーカー・アジア財団様の活動に関する講義を受講し、その後クロントイスラムの視察をさせていただきました!
社会開発・人間安全保障省
社会開発、正義と平等の定着、家庭やコミュニティにおける福祉と人間安全保障の奨励、またこれらの発展に関する政策の実施を担っている省庁です。青少年教育に関しては、「子供たちがポテンシャルを発揮できる社会を作ることが国の繁栄につながる」という考えのもと、子供や青年の保護、ライフスキルの向上推進や権利保護を行っています。
今回は、互いの活動内容を共有し、CYC(Children and Youth Counsil)のメンバーとMISメンバーが親睦を深めました!
メ―タオクリニック
メーソットに所在する、タイに逃れてきたビルマ移民、難民や、貧困により国内で医療を受けられないビルマの人々に医療を提供する総合診察所です。増加するビルマ移民のため、近年は学校や孤児院の運営、HIVなどの予防啓発、保健教育といった多岐にわたる活動を実施し、長きにわたって国境に住む人々の生活を支えています。
OIA
SAW Boarding House
AAPP
チュラロンコン大学
UNESCO Bangkok
感想
今回の渡航に参加したメンバーからの感想をご紹介いたします!
ミャンマーから避難してきた子供たちは、様々な苦しい環境を乗り越えてきたと聞いていたため話す際に少し緊張してが、子供たちがみんな明るくすぐに緊張が解けた。子供たちの将来に対するモチベーションが高く、子供たちがとても具体的に自分の将来について考えていることを実感した。望む将来に向けて生徒たちの選択が尊重される社会を作っていかなければならないと感じた。
タイミャンマー国境地帯の移民の現状やミャンマー国内で起きている紛争に対する理解が非常に深まった。また、ミャンマーで過ごしてきた若者がクーデターに対してどう考えているのか、生の声を聞くことができ、学びが多かった。
農村部の学校の設備などがあまり十分でないように感じた。都市部と農村部との差を顕著に感じ、現地が抱える課題に触れることができた。
今後の展望
①渡航の成果をどのように活かすか
New blood school での訪問で把握した現地の生徒のニーズのうち、MISとして支援可能だと判断したものに関する長期支援プロジェクトを実行していく。
渡航で得たコネクションを活用し、必要が生じた場合、今後プロジェクトに協力して取り組む、あるいはプロジェクト実行の支援を受ける。
②長期プロジェクト実行に向けてのアクションプラン
定期的なミーティングを行い、現地渡航で各自が感じ取ったことや得た知見を共有したうえで改めて課題やニーズの分析を行う。
全体で大まかな合意がとれた分析結果をもとに、長期プロジェクトで何をするかを決定する。
長期プロジェクトの具体的実現に向けて、何が必要か、どのような機関、団体との協力が望ましいか、資金をどうするかなどを話し合い、決定する。
③春渡航に向けた定期ミーティングの実施