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ベトナムチーム 渡航報告

[訪問先]

Kraft of Asia

段ボール原紙製造会社Kraft of Asia Paperboard & Packaging (KOA)さんの​​​バリアブンタウ省に位置するフーミー3特別⼯業団地にある工場を訪問しお話を伺い、段ボール原紙の製造過程を見学した。

環境負荷の低い製紙方法やなぜそのようなことができるのかといった普段は知ることのできない貴重なお話を伺った。

ジャンクショップ

現地のお店や家庭からリサイクル可能なゴミを買い取り仲介業者に販売する問屋であるジャンクショップを訪問しベトナムでのゴミ回収やリサイクルの現状、システム、課題などをChạy Nhặtの代表者Mr.Phatを通じて伺った。

ベトナムではリサイクル業者はこのような政府から認められていない業者しかいないことや仲介業者にマフィアが絡んでいることなど日本とは全く異なるベトナムのリサイクルに関する現状を知り衝撃を受けた。

ビーチクリーン活動@ブンタウ

現地の高校生とビーチクリーン活動を行い、交流を通じてお互いの国のゴミの処理方法などを共有した。

ビーチには綺麗に保たれている場所とゴミが多い場所があり、ゴミが多い場所付近では漁業や魚類の売買が行われていた。漁業や魚類の売買に使われたプラスチックを主とするゴミに加え、波打ち際あたりの砂浜には非常に多くのプラスチック袋が埋まっており、ブンタウの人が捨てているゴミだけではなく、波に乗って流れ着いてくるゴミも多くあるように思えた。

東日クラブ

ホーチミン人文社会科学大学日本学部の日本語会話クラブである東日クラブさんと文化交流やゴミ問題や地方と都市の格差についてのディスカッションを行った。また、一緒に観光しベトナム料理を食べ、メンバー同士の交流を深めた。

さらに、東日クラブさんが毎週開催している日本語会話クラブにも参加し、ゲームやディスカッションを通じて東日クラブメンバーの方だけでなく地元の方とも交流した。

バイクツアー@ホーチミン

ホーチミン市内の貧困地域をめぐるバイクツアーに参加し、ベトナム人ガイドの方から地域の背景や生活実態を伺いながら発展したホーチミン市内に存在する格差を自らの目で見た。

ビルが立ち並び綺麗に整備された中心部と低い家が密集しもつれて絡まった電線や崩れた家も見られる貧困地域の、近くにありながらも対照的な風景が印象に残った。またガイドの方からの説明を受け各貧困地域の特徴やそこでの生活なども詳しく知り理解を深めた。

日本工営海外営業部ホーチミン事務所

インフラ整備や建設事業の施工管理、コンサル業など行う日本の企業である日本工営の海外営業部ホーチミン事務所を訪れ、現在はバリアブンタウの洋上風力のサプライチェーン建設に携わり開発コンサルを行っている阿部様からお話を伺った。

ベトナムにおける発電や開発に関する課題やODAについて詳しく伺った。質疑応答により様々な視点から学び、ベトナムで開発に関わる生の声を聞き、現状への理解を深めた。

日本語学校(ドンズー日本語学校・さくら日本語学校)

ベトナムでは日本語学習が盛んであるという現状を踏まえ、ホーチミン市内にある日本語学校であるドンズー日本語学校とさくら日本語学校を訪問しお話を伺った。

日本語学習者が減少していることや日本語学校卒業者の多くが日本ではなくベトナム国内で就職していることなどを知り、現状への理解を深めた。

       

[感想]

東日クラブとの交流会では、ベトナム国内のゴミ問題や格差、教育に関して、現地学生がどのように考えているのか生の声を聞くことができた。単なるステレオタイプで決めつけるのではなく、実際に人々がどう思っているかという視点は非常に重要だと改めて思った。

また地方と都市部の格差の現れ方が日本とあまり相違がないこともわかり、ベトナムの話でもとても共感できた。

齊藤さんとMr.Phatとベトナムのごみ問題やベトナム経済についてのスタディセッションを行ったが、ここで聞いたお二人の話はとても興味深かった。聞けば聞くほど、自分たちがリサーチの段階で気づけなかったことが発見できたうえ、ベトナムという国自体だけでなく、日本人として生きる私たち、短期プロジェクトを行うために渡航している私たちがどうあるべきかなど、沢山考えさせられる有意義な時間だった。最後までMISチームからの多くの質問にも全て真摯に答えてくださったお二人には感謝したい。

ジャンクショップで伺ったベトナムのゴミ回収についてのお話は、日本と大きく異なる点や知らなかったベトナムの現状など知ることができ大変興味深かった。また特にゴミに対して誰が責任を取るかという考え方が日本人とは大きく異なっていたため理解に時間がかかり、自分にとっての前提を疑うことの重要性と難しさを感じた。

[今後の展望]

今回の渡航を経てインターネットを用いて調べ、想定していた状況とは異なる本当のベトナムの現状へ近づくことができた。そこで見聞きしたことからポイ捨ては今回の渡航で訪れた地域では想定よりも少なかったりゴミ問題は思っていたよりも政府や社会全体が関わっていたりすることや、貧困地域のあり方が日本における貧困のあり方とはかなり異なることがわかり、今まで考えてきたプロジェクトの形を考え直すが生じた。

今後は修正を加えたゴミ問題プロジェクトと新たに日本語学校関連のプロジェクト、その他の今回学んだことを生かしたプロジェクトの三つ視点からのプロジェクトを計画・実行していきたい。

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