1. 渡航の目的
フィリピンのセブ島は、日本人から「観光地」としてのイメージを一般的に持たれがちです。綺麗なビーチが広がり、東南アジアのリゾート地として賑わいを見せている場所。そう思っている方も多いでしょう。
しかし、観光地としての側面の一方で、途上国ならではの現実もセブ島にはあります。観光街の一歩外を出るとスラムがあったり、街中でごみが分別されずに散乱していたり。
フィリピンチームは、現地の社会問題の解決に向け、現地の住民とともに主体的に取り組むことを目標としています。現在は、2025年の夏渡航で決定した「環境問題(特にごみ問題)」の根本的解決に向けて、現地の学校との連携や国内での発信に取り組んでいます。
2026年の春渡航では、ゴミ問題についてより理解を深めるとともに、次の夏渡航でのプロジェクト実施に向けての準備をすることを目的に渡航しました。
今回の渡航では、今までの渡航で関係を築いてきたバランガイ(フィリピンの地方自治体)2つを訪問し、ゴミ問題の実情をお聞きしました。また、次の夏渡航でのプロジェクト実施に向けて、バランガイの方に学校を紹介してもらうとともに、以前寄付プロジェクトを実施した小学校があるカオハガン島への訪問をすることで、関係をさらに深めることを目指しました。
2. 渡航概要
日程:2026年2月5日(木)〜2月10日(火)〈6日間〉
参加人数:6名
渡航先:フィリピン(セブ島)
主なスケジュール
| 2月5日(木) | 2月6日(金) | 2月7日(土) | 2月8日(日) | 2月9日(月) | 2月10日(火) |
| 成田空港から セブ島へ移動。 | バランガイBuaya訪問。 Buaya Elementary Schoolにて 校長と面会。 | 午前:朝のゴミ回収に同行。 バランガイBasak訪問。 午後:海岸でゴミ拾い。 SM City Cebuにて夕食。 | カオハガン島訪問。 海洋プラスチックを使った キーホルダー作りを体験。 夜はフードキャンプを訪問。 | 帰国予定日だったが、 飛行機欠航。 帰国便の調整後、 そのままホテルへ。 | 深夜にホテルを出発。 帰国。 |
3. 活動内容
3.1. バランガイBUAYA視察
バランガイBUAYAは、前回の2025年夏渡航から関係が続いていたバランガイの一つです。今回は実際にゴミ回収に同行させていただいたほか、ゴミ処理施設であるMRFを見学させていただきました。ごみ回収をする方の、実際のお仕事の様子を目の当たりにしたことで、フィリピンのゴミ処理について解像度を上げるとともに、ごみの分別が正しくなされていない等の回収の問題点も知ることができました。

また、今後の活動に向け、BUAYAにある小学校にも訪問しました。2026年の夏渡航では現地の学校でごみ問題についてのワークショップを行いたいと考えているため、校長先生と連絡先を交換し、学校プロジェクトについてのアドバイスをいただきました。
3.2. バランガイBASAK視察
バランガイBASAKも、前回の夏渡航以降同様に連絡を取り合っていたバランガイです。今回の渡航でも伺い、直接交渉してバランガイ内の中学校の連絡先を獲得しました。今後、この中学校でプロジェクトを実践できないか模索していくことになります。
また、バランガイの方から、ごみ問題を解決するための独自の取り組みについてもお話を伺うことができました。ごみ回収ルートを独自に作成しているとのことで、より効率的・効果的なごみ回収を目指しているようです。バランガイの方が、どのようにごみ問題に対してアプローチしているのかについても理解を深めることができ、現地の人の姿勢を知ることができました。
3.3. カオハガン島視察
カオハガン島は、セブ本島から少し離れたところにある小さな島で、2025年の春渡航で訪れ寄付プロジェクトを行ったところです。今回はそこに赴き、海洋プラスチックを利用したストラップ作り体験をさせていただきました。海辺でマイクロプラスチックのゴミを拾ったあと、プラスチックとともにレジン液を型に入れて固め、ストラップを作成しました。実際にやってみると面白く、同時にマイクロプラスチックの問題についても学べるため、ゴミ問題にアプローチしている私たちにとってとても魅力的な取り組みでした。


また、このストラップ作成は2026年の第99回東京大学五月祭で、一般の方にも提供する予定です。小学生などの年齢層にもごみ問題を意識してもらう取り組みとして、今後の夏渡航でも活かしていこうと考えています。
4. 今後の展望
フィリピンチームの目標は「日本からの押し付けにならず、現地の人と主体的に問題に取り組むこと」です。取り組む問題を「ごみ問題」に設定してから日が浅いですが、現地の人を最大限尊重し、ニーズに寄り添った活動をしていきます。
この5月には新たに15期を迎えました。多くの意見を取り入れながら、フィリピン・セブ島のよりよい未来に向けて、活動していきたいと考えています。

